赤さんという不思議な生き物と暮らすようになって1ヶ月ちょっと経ちました。
陣痛から出産まで3日ほどかかり、しかも出産時のダメージにより、出血多量による貧血、会陰切開の傷、痔、便秘、尿が出なくなる、尾骨の歪み、無痛分娩の麻酔の副作用による蕁麻疹という、下半身トラブル役満状態となりまして、産後はしばらくヨボヨボでした。この年齢になって、人生で一番つらかった出来事を更新するとは思いませんでした。出産、ハンパねえ……(白目)。
退院後は実家で両親に助けてもらいながら回復につとめ、1ヶ月経った現在は、身体もほぼ元通りになったので、自宅に戻り赤さんと過ごしています。
赤さんは、自分のオナラに驚いて泣き出すような繊細さを持ちながらも、不快なことがあると、それが取り除かれるまで延々とフルパワーで「ギャアアアアアアアアアアア」と絶叫したり、「ン゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」と痰の絡まったオッサンのような唸り声をあげるという異常な力強さを持っていたりもして、すごく不思議な存在です。
生まれてからしばらくは、目の焦点もあっていないしあまり動かないしで、全体的にボンヤリしている感じでしたが、最近は人の顔やオモチャをガン見したり、手足をバタバタさせたり、笑いながら「アー」とか「ウー」とか言葉のはじまりっぽい発声をするようになり、人間らしさを増してきてとてもかわいいです。いつの間にかオムツも新生児用からSサイズに。
ほぼ完母(完全母乳)で育てているので、赤さんの横でスタンバっていて、泣いたらひたすらおっぱいをあげるという毎日です。頻繁におっぱいを欲しがるタイプの子らしく、一日15回くらい授乳する日もありました。夜中に何度も起きるので私の眠さMAX。
最初の頃は赤さんもおっぱいをうまく吸えなかったので、慣れさせるためにギャン泣きするのを抑えつけて「大丈夫!キミならできる!」と修造ばりに励ましながら飲ませていましたが、それがとてもかわいそうで、毎回授乳タイムが恐怖でした。しかも乳首が痛くて泣きそうで、「完ミ(完全ミルク)にするか……」と何度考えたかわかりません。赤さんにおっぱいをあげるのがこんなに難しいと思いませんでした。
そうこうするうちに、1ヶ月あたりから赤さんも私も授乳に慣れてきて、回数もだんだん減ってきたので、以前よりはお互いに余裕を持てるようになりました。
いまの私は赤さんにとってのドリンクバー。という話をダンナにしたら「じゃあ俺はATMだな……」と言っていました。
赤さんは、ミルクと皮脂が混ざったような、なんともいえない湿度の高い匂いがします。いい匂いとはちょっと違うんですが、絶妙に癖になる香りで、たまに頭のてっぺんを嗅いでニヤニヤしたりしています。
「これが……レタッチのいらない肌……!」と驚くほどお肌もキメが細かく、ツルッツルでうらやましい限りです。白目も青に近いような白さ。(カメラマン的視点)
子育ては大変でわからないことだらけですが、全てはいつか来る最後に向かっていると思うと、いまから寂しくなってしまいます。この一瞬一瞬に感謝しながら、大切に過ごしていきたいです。