ガソリンスタンドで洗車してもらった。久しぶりだったので奮発して高いコースにした。
お会計のとき、作業してくれたお兄さんに「カメラマンさんですか?」と聞かれてびっくりした。ガソリンスタンドでそんなことを聞かれたのは初めてである。
たしかに、私の車は機材が満載だ。後部座席をすべて倒し、そこに大量のライトやスタンドを積んでいる(車は事実上の2人乗り)。それを目撃したからだとは思うが、カメラやレンズや背景紙など、職業を特定しやすいものが置いてあるわけではない。写真用の機材を知らない人が見たら「様々なサイズの、黒っぽいケースに入った何かをたくさん積んだあやしい車」という印象にしかならないだろう。
「よくカメラマンだとわかりましたね」とお兄さんに言ったら、彼は「カメラマンかミュージシャンの二択だったのですが、大きなスタンドを見て、カメラマンさんだと思いました」と答えた。唯一ケースに入っていなかったのは、パラボラを立てるためのかなり大きなローラースタンドだった。こんなマニアックなものを見てカメラマンだと確信したのだとしたら、なかなかセンスがあるな……と思った。