11ヶ月~1歳

赤さん、先週1歳になりました!

11ヶ月の後半は胃腸炎と謎の高熱でずっと具合が悪く、2週間ほど保育園を休んでしまいました。久しぶりに赤さんも親も白目でしたが、数日前からようやく元気になりました。徐々に生活のペースが戻ってきたので、忘れないうちに最近の出来事を記しておきたいと思います。

ここ一番のニュースは「ひとりで立てるようになった」ことです。10ヶ月終盤あたりから、つかまり立ちしている最中にパッと手を離し、2~3秒ひとりで立つようになりました。そこから、だんだん立っている時間が長くなり、現在は30秒くらいひとりで立てています。

立てるようになったので、ファーストシューズを購入しました。お人形用?と思ってしまうくらい小さいサイズ(11.5cm)で可愛いです。嫌がらずに履いてくれて一安心。

1歳付近からは、どこにもつかまらず、座った状態から立ち上がれるようになりました。地面に手をつき、お尻を高く上げてそのままヨイショと立ち上がる姿は、どこかお相撲さんぽいです。最近は安定して立てるようになってきたので、そのまま遊んでいることもあります。

まだ歩きはしないのですが、赤さんのペースで成長してくれたらなと思っています。

遊び方もだんだん激しくなってきまして、オモチャ棚を移動させているのを目撃したときは衝撃を受けました。それ、重いんだけど……。

更なる衝撃は、オモチャ棚の隙間を潜り抜けて遊びだしたことです。しかも上段。ワンパクすぎる。

「食」に関してですが、ストローで飲み物を飲めるようになりました。ただ、ときどき口から飲み物をピュッと吹き出して、服をビショビショにするので油断なりません。

コップもちゃんと使えるようになりました。1歳を過ぎたので、最近はコップに牛乳を入れてあげたりしています。牛乳は好きらしく、食後にあげると100mlくらい秒で飲み干します。

離乳食は、オール手づかみでも食べられるようになりました。かたさも、大人が食べているものと同じくらいに。普通のかたさのミニおにぎりを食べたりしています。

しかし、手づかみをさせると、おおよそ大人では考えられないことばかりするので、食卓が一瞬でめちゃくちゃになります。ご飯やお皿を投げたり捨てたり、ぐちゃぐちゃの手で顔を触ったり。腕の力がついてきたので、食べ物をだいぶ遠くまで飛ばしてくれます。テレビの液晶にごはんつぶがついているのを見つけたときは変な声で笑ってしまいました。

近頃は、パン皿を顔におしつけるのがブームのようです。なんでや。

食事のたびに、目の前の惨状に顔を覆いたくなるのですが、以前に聞いた「手で色々なものを触ると、脳に良い影響がある」というお医者様の言葉を思い出し、その都度、鬼の形相から仏の表情へ切り替えるようにしています。

この頃はスプーンを持ちたがるので、そろそろスプーンで食べる練習を始めてみようと思っています。保育園では1歳半くらいの子がスプーンで器用に食事をしているので、この地獄もあと少し!だと信じて頑張ろうと思います。

赤さんは「都営バス」が異様に好きだということが判明しました。保育園の行き帰りで通る道に、よく都営バスが走っているのですが、あるときからバスを見つけるとニヤリと笑い、抱っこ紐から身を乗り出し、足をバタバタして喜ぶようになりました。

その後、観察を続けると、どうやら大きい車(トラックやクレーン車など)全般を好んでいることがわかりましたが、やはり「都営バス」は格別なようです。しかも、広告ラッピング車ではなく、スタンダードな黄緑色の車体が一番好きなようです。

私は、赤さんが何に興味があるのか、ということに興味津々だったので、都営バスが好きだとわかってとても嬉しいです。初めて、赤さんという人間の一端に触れられたような気がしています。

今度、都営バスの営業所に見学に連れて行ってあげようかと考えています。バスターミナルに行ったときもテンション爆上がりだったので、嬉しすぎて発狂するかもしれません。

お誕生日には、都営バスのオモチャを買ってもらった赤さん。大きいバスをよく横転させて遊んでいます。

指差し行為も過熱してきまして「指差し魔」と呼んでもいいほど、指を差します。気になるものすべてを指差して確認しているような感じです。道端でも指を差しまくるので、見ようによっては失礼にあたるのではないかと思うこともあり、ヒヤヒヤしています。

私のことも見つけるたびに「う!」と言いながら指差してきます。その姿は喪黒福造を彷彿とさせます。背景に「ドーン!」っていう効果音が見える。

1歳のお誕生会は、体調があまりよくなかったこともあり、家でささやかに執り行いました。前から頼んでいた、赤ちゃんでも食べられるケーキでお祝いしました。

お誕生日だし、自由にさせてあげようと思ってケーキをまるごとあげたら、とんでもないことになりました。家中がベッタベタになったので、速攻でお風呂に。(残ったケーキはスタッフが美味しくいただきました。)

お風呂後は、一升餅を背負ってもらいました。ダンナがリュックタイプのものを用意してくれました。一升餅とは、赤ちゃんに重さ一升(約1.8kg)のお餅を背負わせて、1歳の誕生日を祝う行事です。立ち上がれたら身を立てられる、座り込んでしまったら家にいてくれる・家を継いでくれる、転んだら厄落としができる、と言われているそうです。

一升はさすがに重いので転ぶだろう、と思っていたら、ヒョイと立ち上がり、普通に伝い歩きをしていました。身を立てられるんだな赤さん。つよい。

赤さん、だんだんと言葉の意味を理解するようになってきました。「おいで」と言うとこっちに来るし、「座って」というと座るし、フルネームで名前を呼ぶと「あい!」と手を上げてお返事をします。「あたまどこ?」と聞くと頭を触ったりします(同様に「ひざ」と「あし」も理解しているようす)。積み木どこ?絵本どこ?バスどこ?と聞くと、指を差して場所を教えてくれます。

また、大人がやっていることをよく真似します。私が歯磨きしていると、指で口のあたりをシャカシャカする動きをします。他にも、テレビで飲食のシーンが写ると「アム!アム!」と言いながら、口に何かいれるしぐさを繰り返します。絵本でくまさんがバイバイするイラストが出てくると、赤さんもバイバイしたりします。

ここには書ききれないくらい、毎日なにかしらできるようになっていて「えっ、そんなこともできるのか!」と驚いてばかりです。

「意味のある発語」も少しずつ増えてきたように思います。ご飯のとき「マンマ」と言いますし、眠い時は「ネンネ、ネンネ」と言います。犬を見ると「ワンワン」と言い、お皿を床に落としたときは「アーア」と言います(自分で言うなよっていう)。不明瞭ながら「トーチャン」と「カーチャン」も言います。

個人的にはこの1年で10年くらい経ったように感じていて「まだ1年か!」というのが正直なところです。でも裏を返せば、そのくらい濃密な1年を過ごせたということかな?と思います。

赤さんに出会うまでは、子供は自分の人生を「制限」するものだと思っていました。だけど、実際はまったくそんなことはありませんでした。

不妊治療を経て授かった命、妊娠中はずっと「この子の心臓が止まってしまうかもしれない」と怯え、産まれてからも「突然死してしまうかもしれない」と昼夜問わず呼吸を確認しつづける日々……。結果、命は奇跡の集合体である、ということを心の底から理解できました。いま自分の周りにいてくださる人々は、どれだけの奇跡の果ての存在なのか。

そして、その感覚が、対人関係だけではなく、写真撮影(特に人物)を深めてくれたように感じています。たしかに赤さんが産まれてから、時間の都合でお引き受けできない仕事は増えました。だけど、撮影そのものに関しては、劇的に感覚が変わり、最近はとても調子が良いように感じています。

私の人生を制限どころか、豊かにしてくれた赤さん、1年間元気に生きてくれて本当にありがとう。そしていつも支えてくださる皆様、このブログを読んでくださっている皆様にも感謝を。