思い切り

写真を撮っていると、突然、目の前に底の見えない穴が出現することがある。穴の中は楽園かもしれないし、地獄かもしれない。でも、楽園だと信じて、思い切って飛び込む。いつも。

要約:新しいカメラを買った

トレジャーハンター

先日の現場で「前職・トレジャーハンター」という方にお話を伺う機会があった。その名の通り、冒険をして財宝を探すお仕事らしい。世の中にはまだまだ知らない職種がたくさんある。

「トレジャーハンター」と聞くと、条件反射でファイナルファンタジー6のロックを思い浮かべてしまう。ロクセリ推しではないが、FF6のエンディング曲「蘇る緑」は、セリスのテーマ→ロックのテーマと絶妙にアレンジされていて最高だ。ノビヨ師匠の神曲のひとつ。いまだに聞いている。

感度五千

真夜中。ベッドに横になり、窓の外でしとしと降り続く雨の音を聴く。天井に魚の横顔のような影ができている。水槽に沈んだような気持ちになる。

写真に撮りたくなり傍にあったスマホを構えるが、暗すぎて一向に写らない。別のカメラに持ち替えると、かろうじて写った。

あとで設定を確認したら、ISO感度5,000、シャッタースピードは1/2秒、絞りは2.0だった。人間の目は暗がりの中でもきちんと見える。こんなに見えるのだから、もっとたくさんのものを見つけに行かねば……と思う。

右側が魚っぽい

ダンナは、家の中で服を着ていないことが多い。パンツ履いて!服を着て!と、40代半ばの人間に注意する日が来るとは思わなかった。その度に「俺、無課金ユーザーだから」などと訳のわからないことを言われる。

今日は全裸のまま肉を焼き始めた。油がはねるよ!危ないよ!と言っても聞かないので、無理矢理わたしのエプロンを被せた。裸エプロンおじさんという、まじで誰得……な存在を爆誕させてしまった。

怖い

小さい頃、祖父はなぜいつも昔の話ばかりするのだろうかと思っていた。しかし、いまはその気持ちがよくわかる。いや、わかってはいけないのかもしれないが。

年齢を重ねるごとに懐古的になる。新しいものを受け入れ難くなる。過去の記憶の中に引きこもり、新しいものを否定し、身を守る。日々新しいことに挑戦したいと強く思っているが、一方で、そんな自分の存在を感じとる瞬間がある。言い得ぬ恐怖を感じる。

この恐怖を感じなくなった日が、モノをつくる人間としての死亡記念日になるのだろう。

積極的に新しいものに触れなければと思い、前から気になっていた「kindleで摂取できる地獄」と評判の漫画を読んでみた。……え、めっちゃこわ。

たまたま

ある雑誌の対談で、昔を振り返り「自分は当時たまたま腐女子だった」旨の発言をしている箇所があるのだが、それをあとでご覧になった編集長が「腐女子って”たまたま”なるものなの!?」と大笑いしていた、という話を人づてに聞き恥ずかしくなる。そうですね、たまたまなるものじゃないですね……。

どうして腐女子になってしまったのか。中学生のとき、仲の良かった女の子がBLの同人誌を貸してくれて「こんな世界もあるのか!」と驚き、そこから目覚めたような記憶があるが25年近くも前のことなので定かではない。某剣客浪漫譚に大いにハマリ、『抜○ろまんす』なるアンソロジー本を大量に買い集め、実家の本棚の辞典の裏に隠していたがあれはどうなったのか。当時執筆されていた影○栄貴先生の作品が、線がキレイで大変好みだったが、大人になってからDA○GOさんのお姉様だったと知って驚愕。

現在のようにインターネットも普及しておらず、おたく全般が市民権を得ている時代ではなかったので、隠れキリシタンのようにひっそりと活動していたのが懐かしい。

某剣客浪漫譚に関しては、この話をするといまでも「何のカップリングが好きだったのですか?」と問われることがある。答えると必ず「え……そこ公式で絡みありましたっけ……?」と言われる。そのくらいマニアックなカプが好きだ。